この醸造所はいわゆる伝統的なランビック醸造所として、日本でもビールマニアの間では確かな好評を博していましたが、2002年に閉鎖されてしまい、数少ないストックが日本にも若干出回っていたものの、希少さによって、いわば幻のビールという存在で捉えられていました。
奇跡の復活
それがなんと、今回の醸造所訪問で初めてお会いしました、あの志の高い二人の男たちによって2005年に復活を果たしたのです。二人の男たちというのは親子で、この醸造所はたった二人だけであの素晴らしい伝統的な味わいを復活させのです!
去年の12月、ブリュッセル郊外のベールセルにある醸造所を訪問した時、その道すがら閉鎖されてしまった他のランビック醸造所の建物を眺めながらの後だったこともありましたが、ここのブティックブルワリー的な、こじんまりとして、センスを感じさせる醸造所の雰囲気には感動をおぼえました。
ランビックというビールの文化遺産
そこには気迫と真摯さと自信に満ち溢れた親子がいて、私達を歓迎してくれました。醸造工程の説明で、古い設備をそのまま大事に使っているのがとてもよくわかりましたし、ランビックというビールの文化遺産を継承し広めていこうという強い意志も感じられました(とても小さな醸造所なので、設備の問題から瓶詰めは別会社に依頼しているそうです)。
日本の方にももっと見ていただきたい素敵な醸造所ですし、ランビックももっといろんな人達に飲んでもらうべきビールであると強く感じさせられました。
商品ラインナップはランビックの「アウト・グーズ」、「アウト・クリーク」の他に、「ベルサリス」というトリプルタイプのブロンドエールも造っています。
「ワールド・ビア・アワード2007」「ワールド・ビア・アワード2009」「ワールド・ビア・アワード2011」において、ワールド・ベスト・ランビック&グーズ賞を受賞しました。 アウトというのはオールドという意味で、2~3年熟成させたオールドランビックに、1年熟成の若めのランビックをブレンドしてさらに寝かせて造られます。 ▼詳しくはアウト・グーズ Oude Geuzeを御覧下さい。 |
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「ワールド・ビア・アワード2009」において、ワールド・ベスト・クリーク賞を受賞しました。 この鮮やかなルビーレッドの色合いは、オールドランビックに実が小さくて酸っぱいさくらんぼをブレンドして、さらに再発酵を促し造られることによって出来上がります。ランビック1Lにつき400Gものさくらんぼを使用しているとのことです。 ▼詳しくはアウト・クリーク Oude Kriekを御覧下さい。 |
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